■先週は
「上司の『スピーチ力』アップ講座」第11話として
1)事前準備
2)当日準備
3)登壇中
4)終了後
の3)登壇中に関して
≪事前の情報は6W3Hで収集すると満足度が上がる≫
と題してお伝えしました。
今日はその続きで、
≪事前の情報収集をしっかりしても満足度が「下がる」パターン≫
をテーマにお伝えします。
私は人前で話す仕事を始めて、
とても勉強になったことがあります。
それは
「話しすぎてはだめ」
ということです。
「スピーカー」というくらいなので、
私は、いかに話して、
たくさんの学びを提供するかということを考えていました。
ところが、あるとき、自分でやった感があり、
参加者の反応も悪くないのに、
なぜか満足度があまり上がらないのに悩んでいました。
それは、講師には3種類あるので
立ち位置を使い分けなければいけないということでした。
ス ト フ
ピ レ ァ
| ----- | ----- シ
カ ナ リ
| | テ
|
タ
|
左に行けば行くほど
短い時間の中で話す量を増やして学びを提供し、
右に行けば行くほど話す量を減らして
ワークやゲームなどを通し本人に気づかせ、
学ばせることが大切だということを勉強しました。
正直、私はゲーム的要素を取り入れて学びを提供することに否定的でした。
なぜなら、
「そんなことを学んで体験したって
所詮現場で使えることなんてできないんだから、
もっと現場ですぐにでも使える学びを提供することのほうが大切ではないか?」
そう思っていたからです。
経験から学んだことを生々しく伝えられるのが
私の強みでもあるとも考えていたのです。
ところが、場合によっては
「話しすぎてはいけない」
という現実(驚)
ここで、登場したのがメラビアンの法則です。
「見た目/表情/しぐさ/視線等」
の視覚情報が55%
「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」
の聴覚情報が38%
「言葉そのものの意味/話の内容等」
の言語情報が7%
私がいくら話しても、
極端な話し7%しか情報の伝達力がないということ。
93%は別のものによって情報が伝達するというものでした。
そして、次に登場したのが、
エビングハウスの忘却曲線でした。
20分後に42%
1時間後に56%
1日後に74%
が忘れてしまうというもの。
この
「メラビアンの法則」
「エビングハウスの忘却曲線」
2つの法則を統合すると、
いくら私が役に立つと思って一生懸命話しても、
実際に役に立つ話でも、
話して伝えるだけだと、7%しか伝わらないし、
仮に伝わったことでも
1日後には約80%忘れられてしまうという現実でした(悲)
「人の話」からより、
「体験」から学ぶことのほうが圧倒的に多い。
「体験」から学んだことは忘却しづらい。
なので、特に時間の長い研修系は
いかにしゃべらずに学びを提供するかを考えるようになりました。
すると、満足度はうなぎのぼりにあがっていくようになりました。
先日、第8話で
「受講生には吸って吐かせる呼吸が大切」
ということをお伝えさせていただきましたが、
まさしく、私の場合は
私が息を「はく」ことが多く、
参加者は「吸っている」ことが多い状態だったので苦しくなってしまい、
満足度が上がらなかったのかもしれません。
今から考えると、アンケートに
「たくさんの学びをありがとうございました!
学ぶことがたくさんありすぎて消化しきれていない部分があるので、
帰ってから復習してみます!!」
みたいなコメントを当時はポジティブに受け取っていましたが、
今から思うと「そういうことね」という感じです(笑)
あなたもぜひ、
だれに、
何を、
何時間、
どういう目的をもって伝えるのか?
既にお伝えをしている
第9話と第10話あたりを参考にしてもらって
(詳細はこちら)
http://simmer-ex.com/L39384/b10784/61361
伝え方を変えてみてください。
きっと反応が劇的に変わりますよ。