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あらゆる業界の企業は「教育化」する~競争力を高める新しい経営~

■先日、私が25年以上愛読している日経BP社が発刊している
日経トップリーダー
に、非常に興味深い記事が掲載されていたので
みなさんにシェアしたいと思います。
特集のタイトルは
あらゆる業界の企業は「教育化」する
~競争力を高める新しい経営~
というものでした。
 
■その記事によると、顧客は
知らなかったことを教えてもらう。
気づいていないことを気づかせてもらう。
そうした企業行為に対して売買の関係を超えて感謝する。
感謝の度合いが高ければ
極端な話金額のことはあまり気にならなくなる。
「教育化」した事業は付加価値が高い。
 
■事業に「教育化」の要素を組み込むと顧客との関係が変わる。
ものを販売するだけの「一時的」な関係でなく、
サービス化により、
顧客がものを購入した後も続く「継続的」な関係になる。
企業と顧客は「一体的」な関係になる。
企業と顧客が一体化すれば、経営的にこれほど強い形はない。
 
■例えば、
・ケース1)
化学薬品会社が殺虫剤を売らずに、
虫の写真を撮って企業に送ると
適切な商品を提案してくれる
 
・ケース2)
化粧品会社が化粧品を売らずに、
その人の肌の色や顔かたちから、
どんな化粧の仕方がいいかを教えたり気づかせたりして
ついでに商品を買ってもらう
 
・ケース3)
歯医者が虫歯治療を売るのではなく
虫歯にならないことがどれだけ有益かを教え
虫歯予防を教えるついでに歯の治療をしてもらう
 
・ケース4)
魚屋が魚を売るのではなく、
とれたての美味しさや魅力的な献立を教えるついでに
魚を買ってもらう
 
などである。
 
■事業の「教育化」に成功した企業にはいくつかの共通点がある。
1)
顧客のリピート率が高まり、顧客が顧客を連れてくるようになる。
 
2)
価格競争から脱却できる。
価格競争と一線を画すことができるのは、
顧客の感謝レベルが高いからに他ならない。
 
3)
顧客から「ありがとう」と言われることによって、
社員のモチベーションが向上する。
 
これが企業の「教育化」がもたらす3つの特徴だ。
 
■社員は疲れていないか。
あなたの営業社員はいつも疲れた顔をしてないだろうか。
顧客に何度も頭を下げ
「買ってください」
と押し売りしていないだろうか。
顧客が本当に求めているものは、
モノではなく、困り事の解決策かもしれない。
それを顧客に教えるスタイルに変えれば、
社員の表情は明るくなる。
人に何かを教えることは、それ自体が喜びだ。
 
■現場で顧客から「ありがとう」と言う言葉がさほど聞こえてこなければ、
ビジネスモデルの修正を考えたほうがいい。
社員の表情も顧客の役に立っているという実感があれば、働くのは楽しい。
社員が冴えない表情をしていれば、
ビジネスモデルが現場に上手くはまっていない可能性がある。
 
■では、どう「教育化」したらいいか?
それは自社の商品やサービスを通して
顧客から「ありがとう」と言われることは何か?
顧客があなたの会社の商品やサービスを買う
本質的な理由は何か?
を考えてみるといい。
消費者からすると、買えるのは当たり前。
いかに気持ちよく買えるかが重要な選択基準となっている。
企業は、その変化に対応していかないと商品が売れなくなる。
 
■あなたの会社はまだ商品を売っているだろうか?
手遅れにならないうちに
・顧客から「ありがとう」と言われることは何か?
・顧客があなたの会社の商品やサービスを買う本質的な理由は何か
をしっかり議論して、
今の事業をどう「教育化」していくかを考えたほうがいいのではないだろうか。