あなたの周りには、
“矛盾”を感じるお店や商品はありませんか?
例えば、
・高級路線を打ち出しているのに割引などで集客している飲食店
・20代の女優さんをCMに起用している、40代向け化粧品
などなど。
このように、
本来ターゲットとしたい人物像があるにも関わらず、
そこに一貫性がなかったり、ターゲットの心理とかけ離れている
プロモーションをしている企業に出会うことがあります。
しかし、こういった企業の場合、
よくよく話を聞くと多くが失敗に終わってしまっています。
このような矛盾が生じる原因は、
何となくのターゲットはいるものの、
自身の商品・サービスを誰向けに販売しているのか、
そのターゲットとなる人物がどんな趣味趣向を持ち、
どんな行動をするのかが不明瞭であることが多いです。
つまり、
ペルソナ(ターゲットの人物像)が
不明確なことが原因なのです。
ペルソナを明確にすることは、
会社、事業を発展させるためには欠かせません。
例えば、ペルソナ設定で売上を大幅に上げた
スープ専門店のSoup Stock Tokyoを見てみましょう。
Soup Stock Tokyoのメインターゲットは、
20代後半~40代で都心の企業で働く女性です。
ちなみに、 よく「ターゲット」という言葉と
「ペルソナ」を混同している方がいますが、実質的には異なります。
「ターゲット」は大まかなユーザー像であり、
「ペルソナ」はそのターゲットに属するより深い人物像ということになります。
では、そんなSoup Stock Tokyoの
より深掘りした人物像(ペルソナ)はどのようなものなのでしょうか。
それがこちらです。
--------------------------
◆基本情報
名前: 秋野つゆ(37歳) 女性
・都内在住
・独身か共働きで経済的に余裕がある
・都心で働くバリバリのキャリアウーマン
◆特徴
・社交的な性格
・自分の時間を大切にする
・シンプルでセンスの良いものを追求する
・個性的でこだわりがある。
・装飾より機能を好む
・フォアグラよりレバ焼きを頼む
・プールに行ったらいきなりクロールから始める。
--------------------------
この秋野つゆさんを満足させるようと、
Soup Stock Tokyoはメニューから店舗の場所、
雰囲気、WEBサイトまでを考えています。
「このスープは、秋野つゆがハマりそうだな」
「この立地だと駅から遠くて、平日に秋野つゆは寄れないだろう」
「お店の内装は、シンプルで過ごしやすくした方が好みだろう」
などなど。
ペルソナの好きなことや嫌いなこと、
不満、不安、不便に思うこと、幸せを感じること、
典型的な平日が戦略に落としこまれていきました。
その結果、どうなったかと言うと、
わずか10年で売上高42億円、
店舗数52店舗という規模にまで拡大しています。
ちなみに、上記のペルソナは実際に設定されたもののごく一部で、
実際はもっとたくさんの設定がなされています。
このペルソナ設定については、
なにもBtoCに限ったことではありません。
BtoBであっても、意思決定するのは人間であり、
その各意思決定のプロセスにおいてペルソナを設定することで
今よりもずっと販促が上手くいくことになります。
実際に業務用空調を販売する日立アプライアンス社も、
ペルソナを明確にすることで市場シェアを9.8%から
11.1%に拡大しているそうです。
ここまでの事例で
ペルソナがいかに大事かということを
分かって頂けましたでしょうか。
あなたの会社の商品やサービスも、
誰に向けたものか人物像を今一度明確にすることで、
更なる売上向上に繋がるかもしれません。
紹介した事例以外にも、
・1年で会員数が5倍になった
・問い合わせ数が40%アップした
・市場シェアが10%アップした
といった成功事例が存在します。
まずは、
あなたの会社の商品やサービスが、
「どんな人物に」役に立つのか、届けたいのか、
という点から考えてみて下さい。