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理念を共有、浸透させるための4ステップ(理念分解)

■顧客満足と社員満足

「伸びる企業は顧客志向の強い企業だ。

顧客満足の最大化に真剣に取り組んでいる」

とは良く聞く台詞。

企業理念、社是、社訓の中に、

「顧客志向」「顧客重視」に関する文言が入っているケースが、

全体の90%。

「顧客満足を最大化するための具体的手段や方法を、

肝心の現場に落とし込んで実行に移している会社は?」

という追跡調査をしたら、

なんと10%。

この場合、90%と10%との差の80%のことを、

英語では「リップサービス」と呼び、

日本語では「おためごかし」という。

建て前と現実との格差は、かくも大きい現実。

当然ながら、伸びる企業は10%の部類。

 

ある有名なコンサルタント会社の方が

「顧客満足を実践されている会社かどうかは、

会議中にお客様から電話がかかってきた時に分かる」 

と言っていた。 

その時に

「急いでいないようであれば、

適当に言って掛け直すと言ってくれ」

というような会社は、顧客満足など絵に描いた餅。

ここで、胸に刻んでおく必要があるのは

「顧客満足を実現する当事者は、社員である」

という事実。 

そこで、理念に関しての湯戻し解凍作業が必要。 

 

 

■理念を浸透させるための4つのステップ

 

(1)トップである社長の思いの共有 

自社の理念について社長自らが、

「なぜ、その理念が当社に必要なのか?」

「その理念を徹底していくことにより、

どのような影響(効果)が会社にもたらされるのか?」

「具体的には、どのような行動を期待しているのか?」

などを自分の言葉で分かりやすく、

事例などを上げながら研修会などを通じて説明をする。

 

(2)社員の理解度の確認

従業員各自が、どこまで自分で咀嚼ができていて、

理解を深めているのかを確認するために、

今度は自分の言葉で自社の理念の必要性を語らせ、

理念の理解度の段階を知る。

1.知る

2.できる

3.理解する

4.できた

5.教える

理念の共有と浸透は教えさせることが一番!

 

(3)行動への落とし込み

同じ価値観で理念の咀嚼ができていると判断したら、

次に、毎日の朝礼などで、前日の行動を振り返って、

その理念をどういう形で実現をしたか、

些細なことでもいいので、

行動をベースに各従業員が定期的に話をする。

 

(4)組織で情報の共有

最後に、出来れば

それを全社で共有できる仕組み作りをしてシェアする。

更にはベストプラクティスに対して、

表彰制度などを設けて、

全社で承認を繰り返す仕組みを作る。

 

■理念の浸透実行のポイント

自分の中で納得して、腹に落として咀嚼できていないことは

上手に人に話せないので、

人に話すことにより、自分の理解度が確認できる。

そして、繰り返しの中から浸透されていく。

 

来週につづく・・・・