■情報共有は
成果にレバレッジをかける
最高のビジネススキル。
情報共有は、組織の生産性を高め、
組織力強化の基本中の基本。
しかし、そんな基本中の基本
であるはずの情報共有が、
あまりうまくできていないという
組織が多い。
自立的な組織に
必要不可欠なのが「情報共有」。
ほとんどの会社は
「情報の入れ物」を
導入することには熱心だが、
その入れ物に
情報を誰がどう入れるのか、
ということを考えるのに、
あまり熱心ではない。
その文化や仕組みがなければ、
「成功事例」や「失敗事例」も共有されず、
組織は防げたはずの過ちを繰り返す。
組織内で情報共有を
効果的かつ継続的に続けていくには、
何が必要なのか。
■「社長は孤独だ」というが、
会社には、仲間がいるし、
社外には友人もいる。
その社長は、
よっぽど人気がないか?
ワンマンで社員が相手にしてくれないか?
勝手にそう思い込んでいる被害妄想なのか?
と思っていたが、
経営を続けていくうちにその意味が分かった。
それは、
社長の「考え方」が孤独だということ。
社長の気持ちは
社長になってみないとわからない。
同じ社長でも、その会社の社長、
つまり、自分の代わりに社長になってみないと、
今の自分の気持ちは
分かってもらえないという意味での孤独感。
他人にはなかなか理解してもらえない
「知恵の輪」を解くような
その時々の会社の状況がある。
知恵の輪の解き方を
うまく説明できないように
説明しようと思ってもうまく説明できない。
要するに、人として孤独なのではない。
考え方を
なかなか理解してもらえない孤独感なのだ。
同じ景色を見てもらうには、
徹底した「自己開示」「情報開示」しかない。
■ オープン・ブック・マネジメント
1990年代後半から、
米国で注目され始めた考え方。
オープン・ブックとは、
ブックつまり簿記・会計を開示して、
全員参加型で経営をしていく、
マネジメント手法。
情報を共有することで、
組織の全員が、問題や課題を正しく把握し、
一人一人の参加意識を高めていこうとするもの。
リーダーは、
自分の持っている情報を、
日頃から、仲間にも共有することで、
みんなが、自ら問題発見して解決策を考え、
それを実践する環境を作り出す。
そして、リーダーとして、仲間たちから
「自分たちは信頼されている」
という印象を、持ってもらうことが可能になる。
企業だけでなく、グループで、
何かに取り組んでいる人たちのリーダーは、
オープン・ブック・マネジメントの手法を見習って、
自分だけ悩まずに、
問題や課題を、仲間に共有して、
また権限を委任して、みんなで一緒に、
問題や課題を解決していくと
成果にレバレッジがかかる。
要するに、生産性が高まるのだ。
■情報共有=意識合わせ、知識合わせ。
そのために「見える化」が基本。
何が問題なのか?
どうするとうまくいかないのか?
どうするとうまくいくのか?
ムダ・ムラは何か?
あなたが問題だと思っていても、
他の人は問題だと思っていないかもしれない。
(その逆もある)
あなたには普通でも、
他の人にはスペシャルなスキルかもしれない。
(その逆もある)
情報は、いつ、どこで、
誰の役に立つのかはわからない。
リーダーが
勝手にフィルターをかけるのではなく、
可能な限り情報は開示する。
情報共有ができる組織は、
成功事例も失敗事例も共有できるので、
各自の仕事の成果に
レバレッジを掛けることができる。
情報共有は
チームワークの基本中の基本。
頭の中にあることを共有できると、
部下が自創・自走する
「自律型組織」の形成につながる。
組織内に多くの
共通した考え方を作ると
知識、知恵の格差をなくせる。
「ナレッジシェアリング」
(知見の共有)。
良い仕事を共有して、そこから学び、
自分の仕事にもまねようということだ。
来週へつづく・・・・