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「情報共有」を根付かせる11ステップ

■なぜ大事だとわかっていても

情報共有ができないのか?

ほとんどの会社は

「情報の入れ物」を導入することには熱心だが、

その入れ物に情報を、

誰が、どう入れるのか、

ということを考えるのに熱心ではない。

そういった入れ物は本来、

自発的に情報を入れてもらわなければ、

質の高い情報が集まらない。

ほとんどの組織は

「入力をルールにすればよい」

と考えているため、

ろくな情報が集まらない。

 

事例の共有だけでなく、

情報共有というのは、

どこの会社も意外と課題になっている。

ある意味、

情報は共有すべき「商品」と考えたら、

情報を「提供したい」と思う人と、

その情報を「得たい」と思う人がいて、

初めて需要と供給が成立し、

情報共有というビジネスが生まれる。

情報共有をする(したい)

と思っているメンバーがいる

企業文化(風土)が非常に重要な役割を果たす。

よくあるのが

「情報共有をすることが大切だ」

ということが、

どの企業も分かっているからこそ、

わざわざ高いお金を払って

システムを組んでIT化したり、

社内ホームページに

書き込んで共有するように促すなどする。

テクニカルなことを先行させて、

結局情報を書き込む人もいなければ、

見る人もいないということで

企画倒れに終わってしまう。

「情報を共有した方が得だ」

「情報を提供したい」

「いい情報を得たい」と、

メンバー自らが思ってもらえるような

企業文化を根付かせる仕組み作りから始める。

 

■「情報共有」を根付かせる11ステップ

1)

事例共有をどうしてする必要があるのか?

共有をすることにどんな意義があるのか?

共有がしっかりできたら

どのような効果が期待できるのか?

など、リーダーとして

情報共有をする目的を明確に伝える

(マインドセット)

 

2)

メンバーたちが、

それぞれどのように理解をして、

何を感じたか確認をする。

(マインドセットに成功したか確認)

 

3)

メンバー全員で情報共有をする

意味・意義を理解しあえたら、

毎日のメンバーの仕事の成果から、

成功事例(失敗事例は第2フェーズから)を抽出し、

あらかじめ用意してある

フォーマットへ当事者に記入させ、

全員にメールで配信するように指示する.

(システム投稿されたらメールが届くもの、

LINEのようなPush型も可)

 

3)

翌日の朝礼(週礼)で、

その事例から、

何を学び、

自分の仕事のどのようなところに、

どう活かしていくことができると

考えたかを、数人に発表させるため、

翌朝までにメンバーに、

必ず事例研究をしておくように

指示をしておく。

(アウトプットを前提とする)

 

4)

情報提供者に事例の詳細を、

口頭で、本人自身も

何を学び何を感じたかを発表してもらう。

 

5)

その情報提供者を

たっぷり承認・賞賛をして報いる。

 

6)

その事例を積み重ねて部門で保管し、

いずれ全社で活用できるように

準備しておく。

 

7)

情報を共有したことにより、

部門にどのような変化が生まれ

何が変わったと思うか、

定期的に振り返りの時間を持つ。

 

8)

更に部門の中で

情報共有を加速させるために、

自らが情報を提供し、

他の人が情報を得たい、

と思えるような文化を

部門内に構築できるかを話し合い、

仕組みを進化させていく。

 

9)

情報共有で一番うまくいった部門の

やり方をベースに、

全社で情報共有の横展開を企画する。

 

10)

全社で情報共有の文化構築が

確認できたら、初めてシステム化し、

情報共有の効率を上げるとともに、

全社で各部門の情報も共有できる

仕組みを作る。

(定期的に見直す)

 

■仕掛け

1)

失敗事例は後回しにすることにより、

情報が出やすくなる。

(徹底がしやすくなる)

 

2)

始めはホームページに見に行くような

Pull型より、

メールなどのPush型が

見る確率を上げられる。

 

3)

いつ、誰が、

発表することになるか分からないので、

メールで配信された側は

必ず目を通しておくようになる。

 

4)

賞賛、承認を繰り返すことにより、

自分の事例を取り上げられることに対する

優越感が出てくる。

 

5)

振り返りをし、

改善を重ねていくことにより、

情報共有することが全員の課題となる。

それにより、

情報共有の仕組みがより進化していく。

 

■情報共有のポイント

 

1)トップの強いコミットメント

(リーダー自らが徹底してやり続けること)

2)自らが体現をして周囲を巻き込んでいくこと

3)全員参加型であること

4)生産性が向上すること

5)風通しの良い職場づくり

6)情報を提供した人が報われること

 

 

来週へつづく・・・・