リーダーのための「人づくり、組織づくり」に特化した日本一の教育機関を目指す!
経営者向けセミナー・講習会

人を動かす「言葉力」8のテクニック

■一貫性の原理

不快な状態から脱出するために、

人はできるだけ簡単な方法で

調和を求めようとする。

2つある考えの一方を、

歪曲(わいきょく)したり、

否認したり、自己説得をすることで、

心の中の合理化を図ろうとする。

その働きがあるため、

ひとたび自分の立場を

表明(コミットメント)した場合には、

その後することに一貫性を保とうとする。

この『一貫性の原理』が、

人の意思決定に大きな影響を与える。

 

■段階的依頼法

まず受け入れやすい要求をして

YESを取る。

その後本来の要求をする。

はじめに小さな要求を

受け入れていると、

「一貫性の原理」が働き、

それに関連して続けて出される

大きな要求を受け入れる確率が高まる。

ポイントは、

始めに「はい」と返事をした責任感から

次の返事が断りにくくなる。

包丁の実演販売の

「奥さん、ちょっと見ていってください」

と指名して強引に引き止めたり、

ただ見ているだけなのに、

「どうぞ試着してください」

とやや強引に試着をすすめる

洋服屋の店員がいる。

気がつくと、

包丁を買わなければ、

試着したうちの1点を買わなければ、

という心理状態になっていることがある。

これは自己知覚理論がはたらいた。

自己知覚理論とは、

自分の性格や能力について

自ら確認をすること。

第1の依頼をしてokをしたことにより、

「自分は親切である」と認知する。

そして、第2の依頼をしてそれを断ると

「親切でない」となる認知を補うため、

okを引き出しやすくなる。

 

■譲歩的依頼法

1)実現不可能な大きな要求を出す。

2)次に本来望む小さな要求をする。

受け手は2番目の要求が、

譲歩の結果だと考え、

その提案を受け入れやすくなる。

ポイントは、

一度断った罪悪感から、

負担がないのであればと

okが出やすくなる。

 

■返報性の原理

人は、相手から何かをしてもらうと、

お礼の行動をしなければならないと

考える傾向にある。

そのため、

借りがある状態では落ち着かない。

自然と、貸し借りの

バランスを取ろうとする。

ポイントは、

与え続けること。

最初から見返りを期待して

使うテクニックではない。

相手に与え続けることにより、

いずれ自然に返ってくるものだと思うこと。

 

■特典除去法

一度、自分で決定してしまうと、

後から若干条件を悪化させても、

自分の選択を支持し、

たった今決めたことを

正当化する理由を

勝手に考え出そうとする。

 

■社会的証明の原理

・問題を注意深く考える時間が十分でないとき

・情報が多すぎて十分に処理できないとき

・問題がさほど重要でないと考えるとき

・必要な他の知識や情報がほとんどないとき

人は自分と似た人々の行動を

正しいと考え、

真似をする傾向にある。

他人が何を正しいと

考えているのかに基づいて

物事を判断しようとする。

特定の状況のもと、

ある行動を遂行する人が多いほど、

それを「正しい行動」だとみなしてしまう。

 

■希少性の原理

「数が少ない(減りつつある)物は価値が高いだろう」

という簡便法による

『希少性の原理』の判断が働く。

「地域限定」

「季節限定」

「10分限りのセール」

「再入荷の予定なし」

「これが最後の商品」

など、お客様に「限定」ということを

確実に伝えることによって

価値が高まる。

(今だけ、ここだけ、あなただけ)

 

■親近効果と初頭効果

「終わりよければすべてよし」

という言葉があるが、

人は、自分の関心が

高いことについては、

最後に与えられた情報に

最も大きく左右される傾向がある。

これは「親近効果」と呼ばれる。

「親近効果」とは異なり、

最初に与えられた情報ほど

影響力があることを「初頭効果」という。

この効果は、

相手の関心が低い時に現れやすい。

相手の関心が高いことは、

親近効果(クライマックス効果)

メインディッシュは最後に伝える、

または、繰り返す。

相手の関心が低いこと

初頭効果(アンチクライマックス効果)

メインディッシュは最初に伝える

または、繰り返す。

 

 

来週から11月期のテーマ

『時間術』をお届けいたします。